デスクマットを買いに
近所の とある文具屋さんの筆記具コーナーで
試し書きをしますと どのペンも
非常に書き味が良いのです。
で、そのペンを買って帰って 家で書いてみますと
「うーん、おかしいなあ、普通だなあ。」
という感じなのです。
あの文具屋さんの試し書きコーナーには
どういう秘密が隠されているのか。
まず、「試し書き用の紙」をチェックしました。
幅6〜7センチぐらいの白い長い紙。
これはおそらくレジスター用の紙でしょう。
(感熱紙ではありません。)
少しちぎって いただいて帰り、
家で書いてみましたが
取り立ててどうということのない 普通の紙です。
他の文具屋さんが試し書き用に置いている
PILOTや三菱鉛筆のマークが入っている紙のほうが
ずっと上質です。
次は紙の下の下敷に注目してみました。
おや、ずいぶん柔らかい…。
ひょっとして「書き味の秘密」はこれだろうか。
厚めのビニールマットで、かなり柔らかい。
透明です。
そういえば以前は 事務机の上には
透明デスクマットが
必ずと言ってもよいほど 敷かれていました。
デスクとデスクマットの間に
カレンダーや覚え書きなどを入れていたものです。
ああいう普通の透明のデスク・マットより
かなり柔らかめの感じ、これがひょっとしたら
書きやすさの秘密なのかもしれません。
これは試してみなければ、と
早速「柔らかいデスク・マットを見せて下さい。」と
ご店主に頼めば、
「デスク・マットはおいてないのよ。
カッター・マットならあるけど。」とのこと。
カッター・マットの上で字が書けるもんか。
仕方がないので 他の店に行ってみましたが
そこも「デスク・マットはありません。」
町内の七、八軒の文具屋さんをまわりましたが
デスク・マットを置いている店が
一軒もありませんでした。
どういうことだろう、
なぜデスク・マットを置いている店がないのだろう、と
考え込んでいると 最後に行った文具屋さんの
ご主人曰く、
「デスク・マットは もう使う人がほとんどいないからね。
みんなデスクにパソコンを置いているから
デスク・マットなんか敷かないんだよ。」と。
………確かに デスクの上は
パソコンのディスプレイとキーボードが
場所を取っているし、
手書きで書類や伝票を作成することも
もう滅多にないのでしょう。
「うんと大きな文具屋に行ったら、まだあるよ。
ただし、最近のデスク・マットは
PCのボール式マウスも使えるように
表面をざらざらさせる加工をしているのが多いから
字が書きやすいかどうかは知らんがな。」
との 文具屋さんのご主人のアドバイスに従って
“うんと大きな文具屋”に行ってみるつもりです。
柔らかいデスク・マットを一枚買いたいだけなのに
電車に乗ってお出かけせねばならぬとは。
それで、「表面がざらざらで硬めの」しかなかったら
たいそう悲しいだろうなあ。
デスク・マット、持って帰るのも重そうですね……。
