ネット書店 VS. 著者サイン

09 27, 2009 | Tag,ペン字

丹波栗渋皮煮+枠 

 

 

9月24日号の『週刊文春』誌に掲載されていた

林真理子氏のエッセイを読みました。

 

 

“パソコンを使わない(使えない)”林真理子氏は

原稿もすべて手書き。

人気もあり、大御所でもあるので

なじみの編集者は手書き原稿を

とにかく受け取ってくれるが

たまにイヤ味を言われたりすることも。

 

 

そんな林真理子氏だが

あの勝間和代氏にアドバイスされて

今年の二月にブログを開設した。

 

「ここで本の宣伝、紹介、ファンサイトもやってくんです。

 そう、アマゾンにリンクして本の販売をするのも

 いいですね。」 

(勝間和代氏のアドバイス)

 

半年後、林真理子氏のブログは

「月にアクセス百七十万」(!!!)になった。

 

ところが月に百七十万のアクセスがあったのに

新刊のお知らせにリンクしたアマゾンで

一ヶ月に売れた林真理子氏の本はたった十四冊。

 

 

 

一方、林真理子氏宅の最寄り駅前にある

とある個人経営の小さな本屋さん。

 

店のご主人が“マリコ本コーナー”を

レジの前につくってくれているので

「ここで私の本を買ってくださったら

 ちゃんとサインしますよ、

 預けておいてくださいね。」

とブログに書いたところ

来るわ、来るわ、

今や 週に十五冊ほどサインするという状況。

 

「見よ、アマゾンに勝った」と

ユーモラスに結ばれています。

 

 

 

 

このエッセイの中で 編集者の

「若いライターで、手書きの人は、

 まず使ってもらえないでしょうね。」

という発言が気になっています。

 

はあ、今はそういう時代になっているのですか。

 

“作家の仕事道具といえば万年筆と原稿用紙”

というイメージはもう古いのでしょうか。

 

 

 

手書き派の林真理子氏には

この先もぜひ手書きを続けていただきたいものです。

 

そして私もなるべく個人経営の本屋さんで

本を買うようにしたいと思います。

 


Posted in 未分類

カタカナ(2)

09 25, 2009

菊壺と万年筆+枠 

 

 

以前「行書・連綿の文の中でカタカナが浮いてしまう」と

ブツブツ文句を申しておりましたが

山下静雨先生の御著書の中に ズバリ

「連綿のある文中で書くカタカナ」という項を発見(?)

しまして「ギャッ」とひっくり返りそうになりました。

 

 

 

御著書より少し引用させていただきますと

 

「(前略)…

 例えば行書の要領で運筆しても

 よいだろうということです。

 もっとも、やわらか過ぎたり、

 続け過ぎたりしないことが絶対の条件です。

 

 いかにカタカナが楷書的に

 書かなくてはいけないといっても

 その周囲のムードと調和しなくては

 まとめ上手とはいえないわけです。

 (後略)…」

 

 

 

私なんかがああでもない、こうでもないと

下手の考えをめぐらせている事について

まるでお見通しであるかのように

御著書の中できっちりと説明してくださっているのに

(しかも実例つき)

よく読んでいなかった私め!

 

 

まったく 積ん読の極み。

先生の本をコレクション・アイテムとして

購入しているわけではないのですから

きちんと読み込まなければいけないと深く反省です。

 

 

 

 

 

先日 ラーメン屋さんで 

ぼんやりとテレビをながめていますと

『ケロロ軍曹』というアニメが放映されていました。

 

主人公が買い込んで部屋に積んである

まだ読んでいない本やマンガ、

まだ作っていないプラモデル、

まだやっていないゲームソフト、

そういった物たちの怨念が

「早く読んで~、作って~、プレイして~」と

不気味な声となり部屋に満ちる…というあらすじ。

 

うーん、子ども向けのアニメのはずだが

大人の神経にこたえる内容だな…と

苦笑いしてしまいました。

 

 

さて、私も

まだよく読んでいない本やマンガ、

まだ手をつけていない手芸材料、

まだ観ていないDVD,

等から怨念の声があがらぬよう

かたづけていかなければ。

 

Posted in 線と形

手紙文のお手本(4)

09 13, 2009

四つ葉のカード+枠 

 

こうやって 戦前の「主婦雑誌の付録」の

ペン字の手紙文のお手本を見てきますと

現在に比べて 手紙を書く機会が

とても多かったらしいことが推測できます。

 

 

例えば お手本の中には

「ウチにお客さんをお招きするので

 食器を貸してちょうだい。」

と実家の母親に頼んでいる例文がありましたが

現在なら まちがいなく電話で頼むでしょうね。

 

 

旅先から絵葉書を送ることも少なくなりました。

写真を撮ったら そのままメールで送ってしまえば

よいのですから。

 

却ってそのほうがオリジナルで面白い絵が

送れるかもしれません。

「旅先での今晩の夕ご飯は屋台にて」ですとか

 

観光地での絵葉書の売り上げは

減少しているのではないかと

いらぬ心配をしています。

 

 

 

 

せっかくペン字を習っているのですし、

手紙文のお手本もいただいていることですので

もうちょっとマメに手紙を書きたいなと思います。

 

 

実家への連絡は いつもメールや電話で

済ませてしまっていますが

たまには手紙を出してみよう…。

 

「何かあったの?!」と

心配されてしまったりして。

 

手紙文のお手本(3)

09 11, 2009

井上千圃先生による手紙文のお手本です。

 

 

 

 

 

ペン字の手紙1+枠 

(画像をクリックすると拡大します。)

 

楷書のお手本は八十枚中、一枚しかありませんでした。

 

 

 

 

 

ペン字の手紙2+枠 

(画像をクリックすると拡大します。)

 

少しくずして楷行のお手本。

 

 

 

 

 

ペン字の手紙3+枠 

(画像をクリックすると拡大します。

 

更に もう少しくずして。

 

 

 

 

 

ペン字の手紙4+枠 

(画像をクリックすると拡大します。)

 

草書体、変体仮名がビシバシ出てきはじめました。

 

 

 

 

 

ペン字の手紙5+枠 

(画像をクリックすると拡大します。)

 

お手本の裏面に「送りがなつきの読み方」が

書いてあるのでそれとつきあわせながら

理解するのがやっと。

 

 

 

 

 

ペン字の手紙6+枠 

(画像をクリックすると拡大します。)

 

友だちが旅先から送ってきた絵葉書に

こういう筆跡で便りが書いてあったら驚きます。

しかも二十代の友達。

暗号かと思いました。

 

手紙文のお手本(2)

09 09, 2009

ペン字の手紙全体+枠 

 

二十年ほど前に 古本屋さんで購入した

手紙文のお手本が こちらです。

 

 

『主婦之友附録 昭和十年新年號附録

 ペン字の手紙 

 娘の手紙 妻の手紙 母の手紙』

 

 

紙のケースの中に

「便箋に書いた手紙」の態のお手本が

八十枚入っています。

 

 

なぜ古本屋さんの店頭で目についたかというと

外箱の絵が中原淳一氏によるものだったから。

 

そして 購入を決意したのは

(“決意”というほど高価ではありませんでしたが)

手紙文の担当が吉屋信子氏だったから。

 

 

二十歳の主人公 池田千枝子さんが

結婚し、出産し、友人の縁談の世話をするような

一人前の奥さんになってゆく様子が

八十枚の手紙で綴られています。

 

 

ペン字の手紙裏表紙+枠 

 

 

さて、「吉屋信子著 中原淳一絵」という

豪華な執筆陣ですが 肝心のお手本をお書きになった

先生はいったいどなたでしょうか。

 

ペン字の手紙背表紙+枠 

 

 

お手本をお書きになった先生は

井上千圃先生です。

 

不勉強にして “井上千圃先生”を存じ上げなかったので

山下先生にうかがったり

インターネットで検索してみたりしてみたところ

なんと

「三上秋果先生は 井上千圃先生のお弟子さん」

ということがわかって たいそう驚きました。

 

 

私の師匠の師匠のそのまた師匠…。

私たちは 井上千圃先生の“ひ孫弟子”に

あたるということになりますね。

そんな先生の御著書を

押し入れの奥深く

二十年もほうったらかしていたなんて

たいへん失礼いたしました。

 

 

次回は 井上千圃先生がお書きになった

手紙文のお手本の画像を数枚

載せたいと思います。

 

 

 

 

こちらのページに井上千圃先生の業績が

詳しくまとめられています。

有限会社今田欣一デザイン室様のご許可を得て

リンクさせていただきます。

 

メルマガ『たてのや』 バックナンバー第11号

 

 

 

 

 

 

 

 

手紙文のお手本(1)

09 07, 2009

暖冬の春を+枠 

 

 

今年に入ってから 先生からいただくお手本に

「手紙文」の課題が含まれるようになりました。

やった!

 

会報に掲載された諸先輩方の手紙文の清書を拝見して

「私も あれ、早く書きたいなあ。」と

うらやましく思っていたのです。

 

 

ついに来た!とたいそううれしく取り組んでいますが

手紙文の課題ばかり書きたくなってしまうのが

困りものです。

 

「“今年も幸多かれとこころより

  お祈り申し上げます”か…。

 ふっふっふっ、これは来年の年賀状に

 早速 使わせていただこう。

 ふっふっふっ…。」

 

と 一人でほくそえんだりしておりますので

はたから見ると とても気持ちが悪いかも。

 

 

もっとも 教わった課題を生かして

手紙を書いたら

お手本があるところだけよくとも

お手本がない“地の字”との格差がヒドければ

かえっておかしな事になる、ということにも

気づいてしまいました。

しまった、やはり“地の字”の全体的なレベルアップは

必須ですね。

“美しいペン字の手紙”への道のりは

果てしなく遠い。

 

 

 

 

手紙文のお手本を眺めているうちに

二十年ほど前、古本屋さんで

「ペン字の手紙 お手本集」を

買った記憶がよみがえってきました。

 

あれは どこへやったかな、

捨ててはいないはずだが、と

押し入れの中を掘りくり返して

深い地層から見つけだしました。

 

 

『主婦之友附録 昭和十年新年號附録

 ペン字の手紙 娘の手紙 妻の手紙 母の手紙』

 

次回はこちらをご紹介したいと思います。

 

インク溜まり量

09 05, 2009

茶師十段の茶+枠  

 

 

つけペンで書くときは さじペンを使うことが

ほとんどなのですが

たまに日本字ペンも使います。

 

ちょっと気分を変えたい時とか

「上手く書けないのはさじペンが

 よくないからではないか。」

と道具のせいにしたい時とか。

 

 

 

日本字ペンには日本字ペンの良さがありますので

さじペンとは違う書き心地を楽しみながら

きげん良く字を書いてゆくのですが

ただ、一つ気をつけなければならない点があります。

 

それは ペン先につけられるインクの量。

 

日本字ペンはさじペンに比べて

かなり少なめの量のインクしか

ペン先に溜められないように思います。

 

そのせいで さじペンと同じつもりで書いていますと

書いている途中 思ったよりも早く

スカッとインク切れを生じてしまって

「ぎゃあ、しまった!」という事態に。

 

練習中に何度も「ぎゃあ」をくり返して

やっぱり日本字ペンより

さじペンのほうがいいみたい、と

ペン先を取り換え、

「そう、これでなくちゃ。」と

またきげん良く練習を始めます。

 

 

 

ペン先の立場にしてみれば

「上手く書けないのを

 ワシらのせいにするでない!」

というところでしょう。

 

 

Posted in つけペン

ヤク

09 03, 2009

蛸と万年筆+枠   

 

 

会報『燦』九月号を拝見して

思わず笑ってしまいました。

 

 

大阪のH.S.さんの

「正しいしんにょうの書ける薬」

「かんむりが美しくなる薬」が欲しいというご発言。

 

つまり、いわゆるドーピングですな!

 

 

 

かくいう私もH.S.さんと同じく、

「美しく書ける薬」が出回ったら是非欲しい。

貯金箱をつかんで駆け出しますね。

 

いやいやH.S.さんと私だけではなく

ペン習字センターの会員の大部分の方が

すぐさまヤクの売人のもとに駆けつけるものと

思われます。

 

良かったですよ、そんな薬がなくて。

もしあったら 熱心な会員の方々が

次々と縄付きに……。

 

 

 

残念ながら

非合法薬UKK(美しく書けるクスリ)は

入手不可能ですので

「毎日コツコツ ペン字の稽古」に励みたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

デスクマットを買いに

09 01, 2009

Tompo+枠 

 

 

近所の とある文具屋さんの筆記具コーナーで

試し書きをしますと どのペンも

非常に書き味が良いのです。

 

で、そのペンを買って帰って 家で書いてみますと

「うーん、おかしいなあ、普通だなあ。」

という感じなのです。

 

あの文具屋さんの試し書きコーナーには

どういう秘密が隠されているのか。

 

 

 

 

まず、「試し書き用の紙」をチェックしました。

幅6~7センチぐらいの白い長い紙。

これはおそらくレジスター用の紙でしょう。

(感熱紙ではありません。)

 

少しちぎって いただいて帰り、

家で書いてみましたが 

取り立ててどうということのない 普通の紙です。

 

他の文具屋さんが試し書き用に置いている

PILOTや三菱鉛筆のマークが入っている紙のほうが

ずっと上質です。

 

 

 

 

次は紙の下の下敷に注目してみました。

 

おや、ずいぶん柔らかい…。

ひょっとして「書き味の秘密」はこれだろうか。

 

厚めのビニールマットで、かなり柔らかい。

透明です。

 

そういえば以前は 事務机の上には

透明デスクマットが

必ずと言ってもよいほど 敷かれていました。

 

デスクとデスクマットの間に

カレンダーや覚え書きなどを入れていたものです。

 

ああいう普通の透明のデスク・マットより

かなり柔らかめの感じ、これがひょっとしたら

書きやすさの秘密なのかもしれません。

 

 

 

これは試してみなければ、と

早速「柔らかいデスク・マットを見せて下さい。」と

ご店主に頼めば、

「デスク・マットはおいてないのよ。

 カッター・マットならあるけど。」とのこと。

 

カッター・マットの上で字が書けるもんか。

 

 

仕方がないので 他の店に行ってみましたが

そこも「デスク・マットはありません。」

 

町内の七、八軒の文具屋さんをまわりましたが

デスク・マットを置いている店が

一軒もありませんでした。

 

 

どういうことだろう、

なぜデスク・マットを置いている店がないのだろう、と

考え込んでいると 最後に行った文具屋さんの

ご主人曰く、

 

「デスク・マットは もう使う人がほとんどいないからね。

 みんなデスクにパソコンを置いているから

 デスク・マットなんか敷かないんだよ。」と。

 

 

………確かに デスクの上は

パソコンのディスプレイとキーボードが

場所を取っているし、

手書きで書類や伝票を作成することも

もう滅多にないのでしょう。

 

 

 

「うんと大きな文具屋に行ったら、まだあるよ。

 ただし、最近のデスク・マットは

 PCのボール式マウスも使えるように

 表面をざらざらさせる加工をしているのが多いから

 字が書きやすいかどうかは知らんがな。」

 

との 文具屋さんのご主人のアドバイスに従って

“うんと大きな文具屋”に行ってみるつもりです。

 

 

柔らかいデスク・マットを一枚買いたいだけなのに 

電車に乗ってお出かけせねばならぬとは。

それで、「表面がざらざらで硬めの」しかなかったら

たいそう悲しいだろうなあ。

 

デスク・マット、持って帰るのも重そうですね……。

 

 

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